今回ご紹介するニュースはYouTubeで6554回以上再生され、高評価数「178」低評価数「0」のCBCテレビ(中部日本放送)が提供するニュース「ウクライナから避難の夫婦来日2か月 地元の人と一緒に民謡を歌唱 人気パン店が商品開発したウクライナのパンは「祖母の作る味に似ている」(2022/5/31)」です!
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ウクライナから避難の夫婦来日2か月 地元の人と一緒に民謡を歌唱 人気パン店が商品開発したウクライナのパンは「祖母の作る味に似ている」(2022/5/31)
投稿日:2022-05-31 22:13:24
概要
ウクライナの首都キーウから、4月、愛知県の安城市に避難してきた、リディアさん(35)と夫のルスランさん(38)。
日本での生活が始まって2か月。さまざまな不安を抱えながら暮らしています。
5月29日、安城市で開かれたウクライナ支援のためのチャリティコンサート。地元の音楽家や高校生ら約30人が平和への思いを題材にした曲を披露しました。
胸に手をあて…ウクライナ国歌の歌声に込めるのは母国への「平和の祈り」です。
招待されたリディアさんは10歳の時から13年間、母国で合唱団に所属するほど、歌うのが大好き。
自らもステージに立ち、以前に覚えたという日本の民謡「会津磐梯山」を披露すると…
会場は、この日一番の「笑顔」と「歓声」に包まれました…
(リディアさん)
「とても緊張しましたが、温かい手拍子で明るい気持ちになれました」
安城市に避難しておよそ2か月…リディアさん夫婦は「言葉の壁」や「就職先」、さらに「戦地に残してきた家族」といったたくさんの不安を抱えながら暮らす毎日です。
(リディアさん)
「日本の料理にはまだ慣れないです。だからウクライナのものが食べたくなります」
食生活の違いも悩みの一つ。特に恋しくなるのは…ウクライナ人の主食「パン」です。
小麦の輸出量 世界第5位で「ヨーロッパのパンかご」とも言われるウクライナ。
ウクライナの人々にとってパンとは、日本人にとってのおコメと同じように「特別な食べ物」なのです。そこで…
(パンのトラ 加藤敦揮 社長)
「(日本人も)コメとみそ汁がないと食べた気分にならないと思う。目の前で困っている人(リディアさん夫婦)をみて、自分たちにできることは(ウクライナの)パンを食べてもらうこと」
愛知県内に6店舗を構える人気ベーカリー、「パンのトラ」の加藤敦揮社長は、「日本でもウクライナのふるさとの味を食べてほしい」と、およそ1か月にわたって、商品開発に取り組んできました。
■第一回 試作品会議(5月3日)
(パンのトラ 加藤社長)
「変えた方が良いところはありますか?」
(ルスランさん)
「もっと生地を硬くした方が良いです」
ウクライナの伝統的な「黒パン」は、「硬さ」が重要。「食感」や「味」を本場に近づけるため、真剣に議論を重ねます…
■第二回 試作品会議(5月24日)
(開発責任者 福井賢一さん)
「前回、柔らかかったので、今回は歯ごたえがあるように」
(ルスランさん)
「おいしい。前より食感が硬くなっています。パンの耳もすごく懐かしい味です」
(リディアさん)
「祖母の作る味に似ているわ」
母国ウクライナの懐かしい味に、思わず、笑みがこぼれます。
ウクライナのパンの生地や材料は、日本で手に入るものとは全く違うため、現地の食感や味を再現するのは容易なことではありませんでした。それでも…
(パンのトラ 加藤社長)
「(スタッフは)大変だと言っていたが、この笑顔があれば頑張れると思います。前回の笑顔と全然違う。伝わってきます」
(ルスランさん)
「パンは子どもの思い出でもあるし、母国の味でもあります。命と同じです」
「日本でもウクライナの味を」…そんな思いが詰まった6種類のパン。
果たして、消費者に思いは届くのでしょうか!?
■発売当日
発売初日の5月30日、試作品で特にこだわった「黒パン」(一斤960円)と、中にブルーベリージャムが入った揚げドーナツ「ポンチキ」(190円)を販売。
すると…朝7時の開店と同時に続々とお客さんがやって来る人気ぶり!
(客)
「ウクライナに以前行った人に、パンがおいしいということを聞いていた」
「早く行かないと、なくなるかもしれないと思って」
「あまずっぱい」
お客さんの反応に、リディアさん夫婦も社長も、安堵の表情を浮かべました。
(パンのトラ 加藤社長)
「安心しています。安堵しています」
「こういうものを食べているんだという商品があれば(ウクライナ)が近く感じられると思う」
(リディアさん)
「私たちの文化に近づいてみて下さい。きっと気に入ると思います」
「できることなら、今すぐ母国に帰りたい」… それでも、遠く離れた安城の地で、ウクライナの夫婦2人は今、前を向いて歩んでいます。
2022年5月31日放送 CBCテレビ「チャント!」より